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1級土木試験概要
受験のすすめ

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1級土木施工管理技士の試験概要

以下にご紹介する試験概要は、指導側の立場となる社員教育ご担当者様向けとした代表床並の主観を含む内容です。
一般的な試験日程などの概要は、(一)全国建設研修センター公開情報をご確認ください。

検定は2段階選抜で実施されます

検定は2段階選抜で実施

第1次検定、第2次検定ともに「知識」と「能力」が確認される試験

2021年度より試験制度が改正され、いずれの検定においても「知識」と「能力」の定着状況が確認されます。

試験機関からは1次検定では全体得点率60%以上に加え、応用能力の問題ブロックのみでも60%以上の得点が合格基準となっています。2次検定は、全体得点率60%以上という情報しか公開されていませんが、問題1「施工経験記述」が能力系、問題2以降が知識系の問題と解釈すればいいでしょう。

いずれの試験でも「知識力」と「応用能力」という資質が両方備わった技術者であることが要求されている検定と解釈してください。

ただし、近年の検定では、以下の問題が顕在化しています。

1次

応用能力問題のブロックで60%に満たずに不合格となる受験者が増加している

2次

知識力が不足している状態の受験者で不合格が複数年連続している

これら問題を引き起こしている要因は「知識」と「能力」が不足しているものです。よって、新制度の試験で成果を上げるためには、バランスを重視した試験対策(技術者育成)を行うことが重要になってきます。

知識」と「能力」とは?

実は、明確な定義はないものの、出題内容を踏まえると・・・

技術士のコンピテンシー(資質能力)のように、詳しい内容が試験機関から公開されている訳ではありません。ただし、出題内容を踏まえると、以下のように解釈してください。

知識

安全管理や環境管理などでは法令上の基準、コンクリートや土工などでは、関連する技術基準書内で規定されている内容

能力

知識を使いOKかNGかを自分で判断する(方向性を見出す)力」
ただし、1次検定における「能力」は様々な出題形式により「知識」の定着状況を確認する程度のもの

この「知識」と「能力」については、自動車運転免許を事例に
するとイメージしやすいと思います。

知識

標識や交通ルール

能力

知識を使って、実際の公道でハンドルやアクセル操作を行う(運転する)

つまり、新試験制度の趣旨を踏まえると「知識」を定着させないと、「能力」は発揮できないので、「知識」の養成をしっかり行うことが試験対策上、重要であるという点を踏まえた社員教育を行ってほしいと思います。

受験資格が緩和された1次検定は早めに受験し取得しておこう

旧制度より取得までに年数を要する新受験資格制度の特徴を踏まえた育成プラン計画を

下図は2023年度から運用されている新受験資格制度(以下、新制度)のフローです。少々、複雑ですが2次検定受験の際に所定の実務経験が課せられる制度です。また、実務経験は原則1次検定に合格してからの年数である点が新制度の特徴です。

(別途、2級取得後の年数経路もアリ)。

引用元:国交省公開資料「令和6年度より施工管理技術 検定の受検資格が変わります」より

つまり、いつまで経っても1次検定すら合格できない社員(技術者)は、これまでのキャリアがカウントされない制度ですので、1次検定は早期に取得させることが重要です。

また、「大卒・指定学科」の社員が旧制度で受験する場合、入社4年目で1級土木が取得できていました。しかし、新制度では入社1年目に1次検定を取得するか、学生時に合格していない限り、従前より取得が遅れる制度となります。一方、旧制度では最終学歴により実務経験年数に差がつけられていましたが、新制度では学歴障壁が撤廃されています。高卒者や指定学科以外の受験者にとっては、旧制度よりも早く取得できるルートもあります。加えて、2028年度までは新旧の両方の受験資格制度が運用されていますので、受験者に有利なルートで受験されるといいでしょう。

引用元:国交省公開資料「令和6年度より施工管理技術 検定の受検資格が変わります」より

ただし、少なくても2029年度からは新制度に完全移行しますので、新制度を踏まえたキャリアアッププランの見直し時期に入っている点もご留意いただくといいでしょう。

新入社員に1次検定を受験させるべきか?

よく、「新入社員に1次検定を受けさせるべきか?」という相談を受ける機会があります。また、新制度を踏まえた教育方針を決めている建設会社も多くなってきていますので、方針例や指導を通した私の考えも併せてご紹介しておきます。

まず、新入社員の段階から積極的に1次検定を受験させている企業(総合建設会社)が多い状況です。その理由として、

  • 緊張感がまだある時期で成果がでやすい
  • 残業もなく試験対策に時間を捻出しやすい
  • 試験対策の内容自体が社員教育すべきものと親和性が高い

などが挙げられます。

ただし、コンクリートや鉄筋など実物の材料に触れる機会がない状態での試験対策となりますので、イメージしづらいなどハンディーは少なからずあると思います。そこは、動画講義や基礎用語解説の講義などの教材も活用されるといいでしょう。また、昨今はAIに用語を解説させる手法など、各自で調べられる環境も整えやすいといえます。

一方、新入社員の段階では1次検定受験のアナウンスを見送る企業様の理由も以下にご紹介しておきます。

  • 1年目は、あまり無理させない(職場に慣れることを優先する)
  • 高卒枠の人材が多く、急いで取得させる必要がない
  • 受験申込期限が新年度4月1週目末のバタバタした時期で、出願させる対応ができない  など

確かに、入社する人材が多様化する昨今において、新入社員一律で対応方針を決めることも現実的ではない気もします。よって、ハイブリット方式で運用されている企業様も存在します。例えば、「大卒者は入社1年目から受験させて、その他の社員については任意(希望性)とする」といった方針などです。

では、新入社員の受験成果はどれくらいなのか?についてです。
試験機関からは参考にできる情報は公開されていませんので、私が社員教育を担当しているクライアント様における状況から以下の見解をお示ししておきます。

1点目「現場経験のある受験者よりも若干ハンディーはあるが、健闘する方が多い」

学習初期段階は、わからない用語なども多く苦戦される傾向ですが、新入社員の方(ほう)がしっかり準備する傾向があるので、試験直前の段階で挽回してくるケースが多いです。既存社員と新入社員の合格率に大きな差が生じている訳ではありません。

2点目「1年目に不合格だった社員のうち、2年目も連続して不合格者となる方が意外と多い」

当社の教材は、eラーニングや模擬試験を活用して、受験者ごとの学習過程を掴みに行きます。その過程で問題がある受験者は、現場で経験する機会の有無にかかわらず、2年目でも1次検定をクリアされていない方が意外と多い状況です。単刀直入にいうと「試験対策を殆どやっていない」という状況です。
やらない理由は、各社員の事情・理由もあるとは思いますが、『新入社員であるから、ムリさせずに受験させない』という方針は、意外と後々にまで響くのではないか?と懸念しています。なぜなら、「試験に対する姿勢は普段の仕事への姿勢とも関連する」傾向があると私は考えているからです。

「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあることからも、1次検定で知識養成を図るタイミングは、早めに行う点も踏まえた社員教育を展開されるといいでしょう。

代表:床並英亮

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