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近年の出題傾向

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1級土木施工管理技士における近年の出題傾向と対策上の留意点

以下にご紹介する出題傾向は、長年、本サイトが受験者へヒアリングし、その結果を分析してきた内容が含まれます。一般的な統計情報や出題内容などの概要は、(一)全国建設研修センターの公開情報をご確認ください。

1次検定は広範囲で満遍なく出題

1次検定は広範囲で満遍なく出題

出題数ではなく‘解答数に着目した優先度’を踏まえた作戦をたててほしい

第1次検定で出題される構成は完全に固定化されています。午前に行われる問題Aは選択の余地が残された問題群が多く含まれます。例えば、専門土木群は34問も出題されますが10問しか選択する必要がなく、24問は捨てることができます。一方、午後から行われる問題Bは、出題された問題すべてを解答しなければならない性質の問題となります。

ここで、出題数ではなく解答数に着目すると、最後に出題される施工管理分野が群を抜いて多いことが分かると思います。しかし、多くのテキストは、出題される順番で目次構成されているものが多いです。その場合、施工管理分野を最後に学習することになり、このやり方は受験者に避けさせた方がいいでしょう。

私が指導する講座では施工管理・一般土木・法規のブロックを優先学習する教材の構成にしています。一方、出題数が多いわりに、点になりづらい専門土木などは優先度を低くすればいいでしょう。決して、専門土木を準備対象から外していいという訳ではありませんが、対策に掛けられる限られた時間をどこに配分するのか?といえば、下図の赤枠部の優先度をあげるといいでしょう。

以上が、1次検定の出題傾向を踏まえた有効な方策の1つです。今回は1つのみのご紹介ですが、1次対策の講座では受講者へ詳しく解説していきます。

2次検定は「知識」の有無で明暗がわかれる試験です

1次検定は広範囲で満遍なく出題

知識系の問題のうち、必須問題2,3では新しい傾向の出題が
増加しています

2021年度の試験制度改正以降、2次検定は下図に示す赤枠部の出題構成に変更されています。

引用元:「NIKKEI CONSTRUCTION 2023.7」より

知識が審査される問題2以降では「土工・コンクリート・品質管理・安全管理・環境管理・施工計画」分野から記述式で出題されています。また、問題2,3は必須問題で年度毎に出題分野がシャッフルされる問題構成です(つまり、どこの分野から出題されるのかが分からない)。解答数が少ない2次検定の特性上、必須問題で準備していない分野が出題されれば、60%以上の得点率に到達することは厳しくなってきます。

ですので、蓄積した知識の層に穴が生じない対策が重要となります。加えて、2021年度以降、問題2,3で出題された問題のうち、新しい傾向の問題が頻出されており、2025年度までの出題例を掲載しておきます。

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知識系は ‘過去問学習だけで合格点(60%以上)を確実にとることは難しい’です。

過去問のみを解説して指導することは、講師側は楽ですし、受験者側にも取り入れすいものだと思います。また、一定数、過去問の類題が出題されている点も事実です。ですが、そのような問題は他の受験者も正解している可能性が高く、差がつかないのが実情です。また、題材になっている内容には、必ず引用元となる基準書や安全法令等が存在します。ただし、問題で取り扱われている内容は基準書の断片的な部分のみとなります。つまり、出題されている周辺の知識もセットで学習しなければ、知識の層が形成されづらくなります。よって、引用元となる各種基準書などで規定されている内容を体系的に学習しておいた方が得策です。私の指導では、この辺を意識した教材を使用して知識養成を図っていってもらいます。

知識が不足すれば、能力が審査される施工経験記述で記述すべき技術的な
論点が見出しづらい

試験機関から詳しい情報が公表されている状況ではありませんが、2次検定の場合、能力は問題1の施工経験記述で審査されると解釈してください。例年、私の教え子には2次検定後に解答を再現してもらい合否結果と照合する作業を行い、試験機関側の採点や審査の度合いをリサーチしたうえで、次年度の指導へ反映させるようにしています。

近年、施工経験記述の審査で重視されている内容を一言で表現するとすれば「現場で知識に基づきOKかNGかをチェックし、正しい方向へ是正させる内容が明記されているか」に尽きます。
【安全管理の例にした場合】
現場で移動式クレーンを配置して荷を吊り上げる作業を行う際、カラーコーンで囲う処置を講じた場合、クレーン則や安衛則上で規定された内容に基づいて仕切ることになってきます。ですが、「つり荷の下に労働者を立ち入らせてはならない」という規定を踏まえた処置か、「労働者が荷の落下・激突のおそれのある箇所を通行をさせてはならない」という規定を踏まえた処置かによって、囲う範囲も微妙に異なってきますよね?

よって、実務で取り扱った「カラーコーンで囲う」という処置は、どのような規定(これが知識)に基づいたものなのか?をしっかり明記しておくことが、審査上、重要なポイントになってきます(逆に、知識に基づかない記述が多い)。

実際に、施工経験記述について指導する場合、何度、添削(指摘)しても知識が抽出できない状態では能力へ展開しづらくなります。実際は、上司から「カラーコーンで仕切れ」といわれたから処置したものであっても、‘法令上の理由がある’つまり、普段の現場でやっていることの多くには、ちゃんとした根拠があるという知識とリンク付けできるようになれば、施工経験記述で能力審査をパスできるようになってきます。

2024年度から、施工経験記述では、想定外の題意に即興で答える〔設問2〕が追加出題されだしています。つまり、試験当日に知識と実務を関連付けて解答文を記述することになります。

一方、〔設問1〕は、事前に準備できる性質の問題ですので、〔設問1〕の作成を通して、採点官からOK評価がもらえる技術的な論点を抽出できる訓練を講じていけば、上達される受験者が多いです。ただし、知識そのものが欠落している状態の場合は、技術的な論点(着眼)自体が抽出できない可能性があり、その場合は、知識の養成から復習する必要がでてきます(添削だけではリカバリーが難しいケースもあります)。

以上、知識の重要性を感じていただければ幸いです。

代表:床並英亮

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